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リーグワン2024-2025  前半戦の8つの振り返りポイント

  • 執筆者の写真: いのきち
    いのきち
  • 2月27日
  • 読了時間: 6分

ラグビー

18節まである今期のリーグワンも半分が終了。

これから、寒い寒い冬を越え、春に向かっていくにつれて、観戦もしやすくなります。

ということで、前半9節までのリーグワンのD1の戦いでの目立った出来事を、独断と偏見で8個ほど選んでみました。


1)とにかく接点の圧力がどのチームも激しい!


今期のプレーの特徴として、第一に感じるのは、とにかく「どのチームも接点の圧が強い」ということです。

接点でいえば、東芝の「接点無双」というキャッチフレーズが目立ちますが、現実的には、東芝というより、上は埼玉から下は浦安まで、どのチームも接点は強力です。

有能のジャッカラーはどのチームにも複数いますし、外国人選手がカテゴリーAの選手が増えたこともあり、接点への圧力はどのチームも強力です。

どの試合でも、接点周りにおいてどちらかが「圧倒」しているような試合がほとんど見当たりません。

接点周りのフィジカルバトルは、どの試合でも際どい勝負になっており見応えがあります。ここは、リーグワンのレベルが一段上がったところではないでしょうか。


2)サントリーが出だしで大きく躓く


チームごとの様子で言えば、やはりプレーオフ常連、優勝候補の一角のサントリーの出遅れが目立ちます。

初戦の埼玉戦が思いの外の完敗で、そこからの3戦は、1点差負け、引き分け、引き分けと、決して悪い試合ではないのですが、勝ちきれない試合が続きました。

惜敗、と言っていいところですが、厳しく見れば、

「これまでのサントリーならば、こういう試合を勝ち切ってきた」

と思うのです。

そういう点で、監督も変わり、選手も変わってくる、さらに優勝から遠ざかる中で、サントリーの中の「文化」が変化の時期に来ているのかな、と感じます。

きっとプレーオフまで残ると思うのですが、それでも、1つのチームが過渡期に来ているな、と感じています。


3)静岡がスタートダッシュに成功


例年、序盤で有力チームと、いい試合をしながら勝ちきれず、勝ち点が伸びないまま中盤に突入していた静岡ですが、今年は、雨の初戦を神戸にサヨナラ勝ちしてから、横浜には星を落としたものの、東芝にも勝ちきり、4勝1敗で前半を乗り切りました。

献身的なFWと、とにかく強烈なスクラムで相手をねじ伏せる試合が目立ち、さらに、バックスの陣容が随分強化されており、アンストラクチャーでの決定力もとても高いチームになっています。

まだ、キャプテンのクワッガも本調子でなさそうだし、本来チームを引っ張るべき家村ももう一息。

クボタに完敗したことで、さらにチームが高みへ向かえば、プレーオフまで残れるのでは。


4)強いぞ、ホンダ!


シーズンの入り口を、よもやと言っては失礼ですが、まさかの2連勝で入ったホンダ。

やはり、マテーラが元気にぶっとい大黒柱になっているのが大きいですね。そこにモスタートも健在で、そこに牽引されたFW陣は、リーグワンのどのチームにも決して圧力では引けを取りません。

ディフェンスが強化され、簡単にトライを取られるということが少なくなり、接戦が多くなると、後半に入ると、粘り腰を発揮する試合が多くなりました。そして、勝ち星を重ねていることで、「勝てる」というメンタルがしっかりチームに生まれています。

4勝。5位の神戸と同じ勝ち星。そして、まだまだチームは野戦病院状態で、怪我人ばかり。役者が戻ってくれば、上位にとってはなんともやりにくい相手になっていくのでは。


5)埼玉、東芝、クボタが3強を形成


磐石の戦いを進めている埼玉に、「あと一歩」まで迫ったのは、2節のクボタと7節の東芝。

クボタは、フォーリーのPGが決まっていれば、東芝も松永のPGが決まっていれば、勝っていた可能性の高い試合。いずれの試合も、内容的には埼玉を上回っていた。

しかし、勝ち切ることができなかった。埼玉は、相手を圧倒する試合も多いけれど、土俵際も本当に強い。


しかし、この3チームが、他のチームに対して一歩抜けた力の状態でしょう。7節の東芝ー埼玉などは、この試合を見たら、ラグビーを好きにならないわけがないというような熱い、激しい試合でした。


埼玉は完成度と選手層が、クボタはFWの圧力と選手層が、東芝は選手層は2チームに劣るものの、猛烈なアタックの力が顕著です。東芝のトライシーンは、パワーと連携とスキルとが合わさった、みていて「おおーー」というものが多いです。


プレーオフを考えますと、2位と3位には大きな差があります。まずは、ここをクボタと東芝が争うことになると思います。


6)トヨタが崩壊中


ハンセンを迎え、松田を迎え、マヌなどの補強も敢行し、手術明けの姫野も万全。アーロン・スミスやデュトイという世界的プレーヤーも健在で、今年はいよいよプレーオフで暴れるのだろうと思われたトヨタが、不振に喘いでいます。


クボタとの初戦は、負けたものの決して悲観するものではなかった。

2戦目のホンダにトライ数では上回りながら、後半に粘りきれずに逆転負けを喫してから、姫野の離脱も重なって、一気にチームの「タガが」外れてしまったように見えます。

勝てないことで、チームのまとまりを欠く、意思統一を欠く様に見えて、ここ最近の試合は、規律を大きく乱したり、明らかにディフェンスが崩壊してしまう、タックルがしょぼくて簡単にトライを失うような試合が目立ちます。


ラグビーの前、ラグビー以前の問題があるのではないかなと感じます。


一度、原点に戻って、「心を奮わせるタックル」をしてみて欲しいです。みんなで。


7)ペレナラ働きすぎ


リコーは期待されたほどの星勘定ではないですが、その中でTJ・ペレナラは、一人奮闘中。

プレータイムは、きっと全SH中1番では。多分9節で、下がったのは数分、では。

そのくせして、9節の東芝戦では、7トライ中6トライは彼の「マジック」と言ってもいいプレーから生まれています。東芝を、こじ開けた、というよりも、魔法にかけた、と言ってもいいようなプレーでした。


でも、、働きすぎですよ。。デ・クラークですら、前半の調子からだいぶコンディションを落としている様に見えます。年齢もありますから、、シーズン最後まで、怪我なく見れるように、コントロールしてあげて欲しいです。。


8)キッキングゲーム、下手すぎません?


これは、リーグ全体として、キックを使った戦術という点、そしてそこに対しての対応という点、埼玉が傑出しているのと、横浜の田村の足技がさすがという以外は、どうにも雑で、あまり成長のない様に見えます。(高本も、いくつかの試合では、彼の足がチームを救いましたね)

東芝のように、キックなど目もくれないチームもありますし、自陣からでもアタッキングなアプローチをするチームも多いですが、それにしても、長らく日本代表のウイークポイントに掲げられいるわけですが、これでは、その課題は解消するべくもないなと感じます。


同様に、アンストラクチャーな場面での対処、切り返しのアタックの精度なども、単発で終わるものが多く見えます。東芝だけが、アンストラクチャーで強烈なアタックを見せますが、今季は埼玉もその辺りはもう一つ。


キックと、そこからのアンストラクチャーな展開の弱さは日本代表の課題ですが、現状のこのリーグのトレンドでは、その辺りの課題は解消されないかなと感じます。



まだまだ色々ありそうですが、キリがないのでこの辺までです。


正直、いい試合も多いですが、まだまだ「熱量」みたいなのはこれからかなと感じています。ラスト10分、みている方の心拍数が150を超えてしまうような試合、そんな試合を楽しみにしています!







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