リーグワン2025 前半戦を勝手に総括(2)チームごとの評価−1
- いのきち
- 1月27日
- 読了時間: 5分
ここでは、5節までの様子をチームごとに見てきたいと思います。掲載順は昨年の順位です。
東芝

静岡にはスクラムで粉砕れて黒星も、星勘定はさすが。ただ、試合内容については、アタックがだいぶ研究され、気持ちの良い突破から、オフロードで一気にトライに持っていくようなことが流石に少なくなっています。
接点も、他チームが強化していることもあり、東芝のいう「接点無双」状態には程遠く、今季は絶対的な強みを感じないチーム状態。
モウンガ、フリゼルのいなかった浦安戦は、あわや負けるのか?というところまで詰め寄られており、この二人が怪我したりすると、一気に普通のレベルのチームになってしまいそう。
向こう側のカンファレンスは猛者揃い。この交流戦は、まずは「勝ち越す」ことが具体的な目標になるのでは。
終盤に向けては、ニュースターが欲しいところ。今のメンツだけでは、連覇な厳しいと感じています。
埼玉

非の打ちどころの前半戦。
特に今年は、接点での攻防がより一層強さを見せていて、結果として失点の少ない、かたいディフェンスを見せております。
さらに、キッキングゲームでは、松田なき後の山沢弟が、一人ではまだまだですが、そこは、チーム全体でカバーしている印象があり、結果として、キックを上手に、アタックをし、テリトリーを獲得しています。は、埼玉が圧倒的に他チームを凌駕しているように見えます。
楽に攻めている、という感じですね。
選手層も分厚く、アーリーエントリーでもしっかり有望な大学生も確保。このチームを打ち破るとしたら、今年も「雨の静岡」がスクラムで粉砕、くらいか。。
東芝とのリベンジマッチが待っていますが、圧勝するのでは。
サントリー

初戦の埼玉戦が、流れに乗れずまさかの完敗。
次のリコー戦以降は、決して試合内容が悪いわけではないのですが、アタックは少し安易に蹴り過ぎに見え、ディフェンスは脆さがあり、勝ちきれない試合が3つ続きました。
ただ、去年までのサントリーは、こういう大接戦を最後にきちんとうっちゃる強さ、奥深さがあったように見えるのですが、優勝からだいぶ遠ざかり、キーとなるメンバーも変わっていく中で、そのような「王者のDNA」のようなものを感じなくなっているのも確か。
セットプレーの強さ、接点の強さ、そして高本中心に比較的うまくいっている感のあるテリトリーマネジメント。
しかし、アタックとディフェンスの精度は悪い。。。
このアンバランスな状態を解消できるのか。 小野監督が初年度。もう少し苦労をするのかなと。
再開後初戦の、東芝戦がキーでしょう。ここを勝てるようだと、一気に巻き返してくるかも。(勝つんじゃないかと思っています)
横浜

初戦の東芝、次の神戸には力負けをしましたが、そこからの3試合は完璧な試合。特に静岡を田村の足で崩し切った試合は見事。
規律を守るチーム、ディフェンスの固さ。今季も安定した試合が続いています。
ただ、接点周りの圧力は、弱いわけではないのですが、他チームの追随が激しく、相対的に優位性は無くなっており、特に交流戦での向こう側のカンファフェンスは、6チーム全部が「ゴツいFW」のチームたち。
どこまで勝ち切れるかは微妙では。
五分五分の星で行ければ十分かと。
あとは、田村が奮闘していますが、武藤はどうしたのでしょう?それと、アーリーエントリーの土永は是非ともみてみたいです。
全体的に、特にBK陣は顔が固定され気味。1メンツで18試合+プレーオフは戦い抜けないでしょうから、新戦力の台頭が望まれます。
神戸

巨大な戦力を持つチームですが、今季も今ひとつ使い余している感じがします。
ただ、今季は、前期までの課題だったディフェンスが大きく改善しており、「脆いディフェンス」という印象は後退しております。
セットプレーもそこそこ強く、接点のバトルも強い。
ただ、アタックの局面では、ハンドリングでかなりミスが目立つ試合が多く、小さなオフロードを多用するアタックはだいぶ研究されてきている感があります。
あとはFBをどうするのか。正直、SOは現状ではガットランドの方が上。CTBはリトル、ラウマぺ、ティモシーが鉄板で李の入る余地はない。そうなると李がFBか、、個人的には、是非とも伊藤大を使ってみたいですが。。
あとは、SH。いつまでも日和佐頼みではいかんでしょう。
今季はディフェンスで踏ん張れる局面が多いので、成績はついてきていませんが、アタックが整備されてくると、大物食いも十分あり得るチームです。
クボタ

こういう言い方は嫌がられるでしょうが、やはり、マークスとフォーリーの二人の存在が大きいでしょう。
マークスはもうじき戻るということですし、FWは強大な圧力があります。埼玉との差も紙一重でした。 セットプレーも強く、各チームが力を増してきた接点のパワーも、このチームは1つ上を行く感があります。特に選手層ですね。分厚い。
ここに、フォーリーが上手にチームを前に出させながら、それでいてかなり積極的にアンストラクチャーでも仕掛けるところがあり、どこからでも得点できる力があるし、みていて面白いチームです。
不安要素は、やはりSO、フォーリーの次、でしょう。あれこれ言われますが、やっぱり岸岡ではダメなのか? フォーリーが全部出れるわけないし、怪我もありうる。岸岡のSOとしてのプレータイムをしっかり作ったほうがいいと思うのですが。。
いずれにせよ、埼玉を追う一番手はこのチームになるのでは。交流戦で東芝を撃破するかどうかが注目で、僕はクボタが東芝に勝つのではないかな、と思っています。
前半はここまで。僕は、この中では、東芝の中盤戦に注目しています。FWの優位性が相対的になくなってきており、アタック力は抜群ですが、それでも得点力は確実に落ちています。向こう側のカンファレンスの方が猛者揃いの感じですので、楽に勝てる試合は1つもないのではないかと。
そういう状況を、どう、モウンガ中心にクリアしていくのか(できないのか)。注目しています。
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