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2025年ラグビー日本代表の活動を勝手に振り返り

  • 執筆者の写真: いのきち
    いのきち
  • 11月25日
  • 読了時間: 6分

ヤキモキした11月。最後の最後の、李のさよならPGである意味全てが吹っ飛んで完結した2025年のラグビー日本代表。

最低限の結果を残してはいると思いますが、2019年のような「飛躍」を思わせる内容かといえば、難しい点も色々とあったようにも。


ということで、2025年のラグビー日本代表の活動を、勝手に振り返りたいと思います。


<最も素晴らしいと思った点>


ディアンズが、新しい日本のキャプテン、大黒柱として、完全に独り立ちしたこと

→ポストリーチは重要な課題でしたが、この1年で、完全にディアンズがその後釜として確立されたと思います。


チームの核が確固たることは、これからの成長に大きな大きな存在になるはずです。

彼は、多分秋のシリーズ、全試合フルタイムですよね? プレーも、リーダーシップも素晴らしかったと思います。

(僕は、ジョージア戦の最後、リーチがキャプテンだったらタッチに蹴ったような気がします。。でも、あの日は、PGが正解だったような、、)



<好感が持てた点>


・日本のフロントローは強いし、機動力もある!南ア以外には、スクラムで決して負けなかった。

→怪我人が多くて、決して万全な状態ではない中でも、次々と人材が出てきた。1番の小林、2番のサトケンあたりは、なんなら80分でも十分できる様子だった。2番はベテランにもタレントが多いですし、層が厚い。そして、1、3番は、ケガ組で虎視眈々としているメンバーがたくさん。ここは、俄然層が分厚くなっているように感じます。

・下川、俄然いいじゃないですか!

→外国人の多かったこのポジションで、下川が、彼だけがケガなく走り切ってくれました。そして、その動きも、試合を追うごとに良くなっている。もはや、日本のマクライト!


・矢崎がエース?

→秋のシリーズ、FBがケガだらけということもあり、大学のシーズンから急遽呼ばれて参戦も、BKの中では圧倒的な存在感。最初は少しもらいたいところでもらえていない感じがありましたが、だんだんとフィットしてからは、「矢崎に持たせよう」というところが見られたくらい。そして、時折見せる、強烈な一人旅のランニング。正直周りを活かせていない感じはあるものの、彼が圧倒的な個の力を持っていることを示してくれています。特に、今までの速さから、今季は、明らかに「強さ」でも負けないところを見せてくれました。


2027年のBKは、ライリーと矢崎の二枚看板で行けるのでは。


・ゴール前のディフェンスは強くなっている!

→オーストラリア戦、アイルランド戦などは、ゴール前のディフェンスで大いに粘りを見せてくれました。これまでは、どうしても世界と戦うと、22mの中に入られると、FWで圧力をかけられ続けるとかなりの確率でゴールを割られてしまっているように感じていますが、この2試合、そしてジョージア戦も、かなりしっかりと粘れていました。(ウエールズ戦はサクッとやられてしまっていましたが、、)


ここは、ここで粘ることが、世界で戦う「最低条件」だと思うのです。その点で、日本は一歩前に出れたのではないかな、と。



<んー、もう少し改善したい!と思った点>


・SOーFBのラインが手薄すぎる!

→この1年は、李が大黒柱でした。辛い時もあったでしょうに、最後の最後、ジョージア戦は、彼の右足が苦境の日本を救いました。それにしても、もしも彼に怪我があったらどうなったことか、、


試合のコントロールに、キック対応に、SHーSOーFBのラインの再整備は急務です。リーグワンで燻っている日本人SOたち(山沢兄弟、家村、高本、中楠などなど)は、この12月からで、ぜひとも劇的に変身して欲しいです。


あと、チーム事情でしょうがないのでしょうが、李は神戸でも10番で使ってほしい。ガットランドは15番でいいでしょう。ダブルSOのような感じで。


・ハイボールへの対応は引き続き課題

→バックスではなくてFWの3列に取らせてみたり、あれこれ工夫をしている様子はありますし、決して「そこから崩れている」という状態でもないですが、それにしても「ハイボールで優勢だった試合」というのも内容に見えます。よりシビアな試合になればなるほど、今の日本ならば、「まずはハイボールで崩しにかかる」ということを誰でも思うはずです。そこに、有効な打開策、あるいは、「こいつに任せればいい」というようなプレーヤーもいないように見えます。なんなら、ハイボールも、矢崎が取るのが一番「ワクワクする」くらいでした。


ただ、ここは難しいところがあるのは、リーグワンの試合で、ハイボールを中心としたマネジメントをするようなチームが、去年はほとんどなかったです。。言えば、テストマッチの主流とは違った類のラグビーが展開されていて(それはそれで面白いのですが)、そうなるとコンテストキックへの対応が上手になるような人が生まれにくいような。。


・別に超速じゃないジャパン・・日本のアタックの特徴は何?

→世界のテストマッチを見ていると、正直、別に日本代表のアタックが「超速」とはとても思えないです。

要は、ボールのリサイクルの部分で、日本は圧力を受けるケースが多くて、決してアタック全般が「素早くボールが動いている」という印象ではないです。

さらに、今年はコンテストキック、ロングキックもしっかり使うようになって、ますます「日本のアタックの特徴は何?」と言われると、正直、なんなんだろう、、と思ってしまいます。

FWが優勢で圧力で圧倒するなんていうのは、上位勢との対決で全くないし、キック戦術に中心を置いてはいないし、では、イタリアのような気持ちの良いバックスのアタックを仕掛けてくるのかと言えばそうでもなし。なんなら、大外を使った攻撃なんて、南アとかアルゼンチンなどの方がずっと上手に見えて、一体日本のアタックは、何が特徴で、何が武器なんだろう??と思ってしまいます。


それが、結果として、秋のシリーズは、なかなかトライを重ねていくことができませんでした。


他国から見ても、日本は「ここが怖い!」というようなところは、あまり感じないのではないかなと。接点に圧力かければ、ほぼそれでアタックは死んでしまうように見えます。



<2026年への期待>


・春と秋に大きなテストマッチが、最低7試合あります。ここでどんな日本代表になってくれるのか。リーグワンが1シーズン終わった後になりますから、その中で、新しいスターが誕生してくれたり、あるいは、松島とか姫野とかが劇的なカムバックをしたり、新しい息吹が生まれて欲しいです。


・個人的には、やはりSOに注目しています。その中でも、NZ留学帰りの家村。僕は、彼のメンタリティ、闘争心が前面に出るスタイル、そしてディフェンスへの献身性、強気のアタックマネジメントが、日本代表には必要!と勝手に思っているので、ぜひとも、違いを生み出して欲しいです!!

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