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俺たちは「氷河期世代」なんかじゃない!俺たちが青春を過ごした1990年代は日本最高の時代だ!俺らは「最高世代」なんだよ! 90年代に青春を過ごした人々の心に火を灯すショートストーリーズ。
「円陣を組んで今散った日本代表は、私にとっては、彼ら、ではありません。これは、私たち、そのものです」
秋も終わりの大塚。辰彦の実家の2階の部屋で、佑美と僕、そして辰彦はテレビの前で肩を組む。
バブルの終わり。
社内旅行で嫌々ついていったサイパンの、人気の少ないプールサイドで二人は出会う。
少しシニカルな拓也と体の弱い彼女。
たった3日で訪れた別れに、衝撃の結末が。
センター街から少し離れた大学近くのカフェ「Luna」に、灯里(あかり)は今日もいた。夜の9時。外はすでに冬の匂いがする。彼女の向かいには、いつもの友達、美沙(みさ)が座っていた。
「ねえ、どうしたの、そんなに暗い顔して?」
8cm CD覚えてますか??
交換こしませんでしたか??
音楽が、より手触り感のあった時代だと思います。90年代は。
そんな手触りを短いストーリーにしてみました。
だいじょうぶ。
だいじょうぶ。
だいじょうぶ。
もう一度、3回手のひらになぞって飲み込む。
心がはやる。溢れる思いはもうこぼれ落ちそうだ。
悠平の右手に不思議な力が宿る。
押し出されるように、電話機のボタンを10個押す。
90年代後半は確かに就職難だった。 氷河期などと呼ばれるようになったのはいつからか。
その中で、もがいていた。
たくさんの人がもがいていた。
でも、そんな僕らの横には、音楽があった。
支えてくれる人たちがいた。
イエモン「JAM」の乗せて。
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